最高裁判所第三小法廷 平成8(あ)830 決定
主 文
本件各上告を棄却する。
当審における未決勾留日数中各三〇〇日を被告人A、同B及び同Cの各
本刑に算入する。
理 由
弁護人幣原廣、同藤沢抱一、同佐竹俊之、同中小路大、同西村正治の上告趣意の
うち、爆発物取締罰則について違憲をいう点は、同罰則が法律としての効力を有す
ることは当裁判所の累次の判例により極めて明らかであり(最高裁昭和二三年(れ)
第一一四〇号同二四年四月六日大法廷判決・刑集三巻四号四五六頁、最高裁昭和三
二年(あ)第三〇九号同三四年七月三日第二小法廷判決・刑集一三巻七号一〇七五
頁、最高裁昭和四六年(あ)第二一七九号同四七年三月九日第一小法廷判決・刑集
二六巻二号一五一頁、最高裁昭和四九年(あ)第二一九三号同五〇年四月一八日第
二小法廷判決・刑集二九巻四号一四八頁、最高裁昭和五二年(あ)第一四三五号同
五三年六月二〇日第三小法廷判決・刑集三二巻四号六七〇頁参照)、同罰則三条、
一条にいう「治安ヲ妨ケ」るという概念は不明確なものといえないこと(前掲昭和
四七年三月九日第一小法廷判決、前掲昭和五〇年四月一八日第二小法廷判決、前掲
昭和五三年六月二〇日第三小法廷判決参照)、同罰則三条に定める刑は残虐な刑罰
といえないこと(最高裁昭和二二年(れ)第三二三号同二三年六月二三日大法廷判
決・刑集二巻七号七七七頁、前掲昭和四七年三月九日第一小法廷判決、前掲昭和五
〇年四月一八日第二小法廷判決参照)、同罰則三条は所定の目的をもって同条に定
める行為をした者を思想、信条によって差別し重く処罰する趣旨でないこと(前掲
昭和五三年六月二〇日第三小法廷判決、最高裁昭和五三年(あ)第一七六〇号同五
五年四月一五日第三小法廷判決・裁判集刑事二一七号四二一頁参照)は明らかであ
るから、所論はいずれも前提を欠き、その余は、違憲をいう点を含め、実質は単な
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る法令違反、事実誤認、量刑不当の主張であり、被告人A、同B、同C、同Dの各
上告趣意のうち、爆発物取締罰則について違憲をいう点が前提を欠くことは既に説
示したとおりであり、その余は、違憲をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事
実誤認の主張であり、被告人Eの上告趣意のうち、爆発物取締罰則について違憲を
いう点が前提を欠くことは既に説示したとおりであり、その余は、違憲をいう点を
含め、実質は単なる法令違反、量刑不当の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条
の上告理由に当たらない。
よって、同法四一四条、三八六条一項三号、平成七年法律第九一号による改正前
の刑法二一条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。
平成九年八月二九日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 山 口 繁
裁判官 園 部 逸 夫
裁判官 大 野 正 男
裁判官 千 種 秀 夫
裁判官 尾 崎 行 信
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